前回の続きです。
前回の最後の時点で生成されたpdfファイルにおいて、参考文献を引いた本文中には以下のように出力されているはず
~なんか適当な文章~[3]。~
また最後の参考文献リストでは
[3]著者リスト, タイトル, 巻数, 日付
などの形式になって出力されているでしょう。
この形式でも特に問題なければよいのですが、物理学の分野では本文中には
(著者名、出版年)
参考文献リストには
著者名、出版年、ジャーナル、巻数など
などの形式がよく使われています。
また番号で参照される形式だと、いちいち参考文献リストを見ないと何から持ってきているのかわからずめんどうなので、その点でも(著者名、出版年)の形式にした方が良いでしょう。
そんなわけでこの形式を変えるためにはどうすればええんやとなるわけですが、結論から言うとbstファイルを使えば良いようです。
大体どの分野でも標準的なbstファイルがあるみたいですので、自分に合ったものをインターネッツから探して使いましょう。
ここでは例としてapj.bstをネットからとってきて、先のtex本体ファイルと同じフォルダに保存、本文中のスタイルファイル読み込みのところを以下のように書き換えます。
\bibliographystyle{apj}
これをもっかいコンパイル
でまたpdfができますが、これだけだとよくわからん形式で出力されてしまいます。
ので今度はnatbib.styファイルを利用します。
これもネットから取ってきて同じフォルダにぶちこんでおきましょう。
本文中にはプリアンブルのところに(\documentclassの直後の行)
\usepackage{natbib}
と書き加えます。
そいでまたコンパイルすると、ようやく記事タイトルの目的が達成されます。
===補足その1===
リファレンスをadsから引っ張ってくるとApJやA&Aなどの出版社情報は\apj、\aapなどとコマンドで記述されており、そのためaastexなどのクラスファイルを用いない限りうまく表示してくれず、エラーになってしまいます。
かといってそれじゃあaastexを用いればよいのかというと、それはそれで文章全体の配置がaastexに依存した形になってしまうのでこれも使いたくない。
これを解決するには自分で適当に定義してしまえばOK
プリアンブルに
\newcommand{\apj}{ApJ}
などと記載すればおっけーです。
===補足その2===
apjで参考文献を本文中に引くときに用いることができるコマンドと、その出力リストがbstファイルに記載されていたので参考までに貼り付けておきます。
% The \cite command functions as follows:
% \citet{key} ==>> Jones et al. (1990)
% \citet*{key} ==>> Jones, Baker, and Smith (1990)
% \citep{key} ==>> (Jones et al., 1990)
% \citep*{key} ==>> (Jones, Baker, and Smith, 1990)
% \citep[chap. 2]{key} ==>> (Jones et al., 1990, chap. 2)
% \citep[e.g.][]{key} ==>> (e.g. Jones et al., 1990)
% \citep[e.g.][p. 32]{key} ==>> (e.g. Jones et al., p. 32)
% \citeauthor{key} ==>> Jones et al.
% \citeauthor*{key} ==>> Jones, Baker, and Smith
% \citeyear{key} ==>> 1990
===雑感===
そういえば修論書いているときに知ったのですが、次の呼び方は公式には禁止(?)なんだそうですね。
指導教官 → 指導教員
助教授 → 助教
としなければいけないそうです。なんか教育的に良くないだとか。。